罪悪感について

3月に入院・手術して退院した時のこと。
心の働きのスピードがいつになくスローになっていて、しばらくの間自分の心の動き方をとても細やかに観察することができました。
静かに自分の心の動きを観察していると、怒りの感情が湧くその直前に自責をしていることがはっきりと感じ取れました。
怒りが湧いてくる時、それは怒りから始まったのではなく、その直前にわずかに自分を責めていたのです。
その心の動きをキャッチして、なるほど怒りとはよく観察するとこんな風に動いていたのか、と、また一つ心の反応の仕方への理解が深まったのでした。
また、焦りや他責、もう少し混沌とした鬱憤のような感情とも、自責の念や罪悪感は関係していると感じます。
そして、これらの感情は普段カウンセリングをしていても、悩みがある時には必ずついてまわる感情です。
それだけ自分でも気づかないうちに、自分のことを責めていることが多い。
そしてその自責の念や罪悪感とどう向き合うかは、心を健やかにしていく上でとても大切なポイントだとも感じています。
では、どのように向き合い変化させていったらいいでしょうか。
それはまず、日常的に自分を責めていることや罪悪感を持っていることに気づくことです。
いかに普段自分のことを折に触れて責めているかに気づくこと。
気づいたらその時点で、それ以降も自分を責め続けるのかそれともやめるのかを選ぶことができます。
そうやって気が付く度に、自分に厳しかったり責めたりする状態から離れて、自分に優しい選択をし直していくこと。
自分を責めるのも心のクセですから、繰り返し意識をして、それまでとは違った心の反応を重ねていくことで、新しい心の反応の習慣を作っていくことも、また可能なのです。
今、少ししんどいな、苦しいなと感じている方。
まずは、普段どれだけ自分を責めているかに気づくことを意識してみてください。
そして、どうしたら自分に優しくできるか、日々のささいなことから実際の行動を選んでみること、やっていきましょうね。
◆Sachie’s Selection◆
今日は昨日に引き続き、これまで何度聴いてきたかわからないくらい大好きなアルバムの内のひとつをご紹介。
バッハのインヴェンションとシンフォニアの全集です。
前半15曲は、インべンション。
インベンションは“二声(にせい)”といって、2つのメロディーが重なるように演奏される楽曲です。
後半はシンフォニア。
“三声(さんせい)”といって、3つのメロディーが同時に動き重なる楽曲です。
聴き進めていくと、調性が半音ずつ上がっていくのですが、どの曲もその調性を存分に活かした精密で美しい音の重なりに、聴く度に没入していきます。
アンドラーシュ・シフの演奏で。
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◆こころの研修会◆
6/21(日)13-17時京都にてこころの研修会を開催します。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も自分に優しく過ごしましょうね^^
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